★ 治療院と街のマッサージ屋さん(リラクゼーション・整体院等)との違い。

マッサージのご案内

 マッサージを受ける場所として、カイロプラクティック・リラクゼーション・整体院・サロン等のお店や、○○セラピスト・整体師・リフレクソロジー・タイ古式マッサージ・オステオパシーなどを思い浮かべる方が多いと思います。それらと治療院との違いをご存知でしょうか? 

 

治療院は鍼・灸・マッサージ師などの医療的国家資格を有した者が常駐し、医師の指示を受けずに鍼・灸・マッサージ(あんま、指圧も含む)の治療行為を国から許されている施術所です。私たち鍼師・灸師・マッサージ師は、3年以上をかけて解剖学・生理学・病理学・衛生学などの西洋的基礎医学と東洋医学の両方を専門の学校で学び、更に国家試験に合格をして国家免許を取得しています。西洋医学的には准看護師と正看護師の中間くらいの医学的知識を取得していると言われています。

 

対して、リラクゼーション・足ツボ・リフレクソロジー・自称整体師等の無資格者は、数日から数週間という僅かな実技指導を受けるだけです。自称セラピスト・整体師については、何の医療的教育も受けずに開業をしている場合もあります。(保険診療を行う接骨院・整骨院等は柔道整復師という国家資格取得者の施術所です)

 

マッサージという施術に医学的知識はいらないと考える方もいるでしょう。しかし、医療的な有資格者と無資格者では医学的知識・技量、特にリスク管理能力に大きな差があります。わたしたち有資格者は、患者さまの体調や症状によっては無理に施術は行いません。何らかの病気の可能性や西洋医学的な検査を受けた方が良いと判断した場合は、医師の受診をお勧めすることもあります。患者さまのお身体と安全・安心が第一・・・、それが私たち医療従事者としての責任です。

 

このようなことをお伝えすると、同業他者への批判とお叱りを受けることもあるのですが、そういう意味合いではありません。ご自分がどのような立場の施術者に身をゆだねるのかをきちんと知ったうえで治療を選んでほしいと思うからです。どんな治療法を選ぶのも個人の自由ですが、リスクを伴う民間療法が存在することも事実です。それを知ったうえで、ご自身のお身体に必要な治療を判断していただきたいと思います。

  

また、これはよく聞かれることなのですが、無資格の施術所のチラシや広告は、肩こりや腰痛を治すとか、通常では簡単に治せない症状なども瞬時に改善すというような派手な文言をが散見されます。対して、わたしたち有資格者の施術所・治療院ではそのような広告はしません。これは、わたしたち有資格者においては法律で広告内容の制限が義務付けられているからです。例えば、クリニックや病院も具体的効能の広告はしません。治療院も医療機関のそれと同様で、具体的効能をチラシや看板で宣伝する行為は禁止されているのです。

 

※現況、法規上の解釈としてホームページは広告という扱いになっておらず、現在の時点では広告制限の範囲外です。よって、有資格者の情報発進源として、ホームページの活用は大切なものになっています。

 

 

医療的国家資格についての詳細

 

YouTubeなどで治療院や接骨院を解説する動画が多くありますが、間違った情報の発信もかなり散見されます。あまりに誇張した症状改善を謳う内容や、通常では簡単に改善が見込めない症状を瞬時に治せるがごとく表現する内容には注意が必要です。

 

治療院という施設と医療的有資格について、客観的に正しい情報だけを記載します。民間治療を受ける場合、施術所(施術者)がどのような立場の者なのかはご自身で十分に吟味をしてください。主治医や掛かり付けのドクターがいる場合は、事前に相談をなさることも大切です。

 

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まずは治療院のための国家資格についてご説明いたします。

 

●あんまマッサージ指圧師

その名の通り、あんま・マッサージ・指圧の治療をするために必要な国家資格です。現代で三つの術式をひとまとめにした資格になっておりますが、基本的にはあんま・マッサージ・指圧は違う治療法であり、それぞれに独自の手技や理論があります。ただ、手技として似通っている部分が多いことから、日本では三種の治療法をまとめてひとつの資格としています。※専門学校の授業では、もちろんすべての治療法について実技と理論の勉強をし、国家試験でも理論は別々の試験項目になっています。

 

「あんま・マッサージ・指圧で治療をする」と言えるのは、この資格を有している者のみです。無資格者が「あんま・マッサージ・指圧をします」と謳った場合は違法行為になります。街のマッサージ屋さん(リラクゼーション等)で「もみほぐし」といった表現を使うのは、違法行為にならないための対策です。また、厳密には鍼師・灸師であっても「あんまマッサージ指圧師」の免許が無ければ、マッサージという治療行為はできません。

 

●鍼師 灸師

名前の通り鍼治療と灸治療をするための国家資格です。多くの方が「鍼灸師」と認識しておられると思いますが、鍼師と灸師はそれぞれ別々の国家資格です。

 

 

●治療院とは

業界では「あんまマッサージ指圧師」「鍼師」「灸師」を合わせて三療と言うこともあります。いずれかひとつの国家資格がなければ治療院という名称の施術所は開設できません。治療院という名称が店名にあるか無いかで国家資格取得者か否かを判断する材料にもなりますが、最近ではおしゃれな店名をつける治療院も多く、また無資格者が治療院という名称を名乗っていることもあります。どの治療を受ける場合でも、ホームページや看板で資格の有無を確認することをお勧めいたします。

 

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接骨院、整骨院に必要な国家資格についてご説明いたします。

 

●柔道整復師

その名の通り柔術の活法を応用し、主に骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷(筋・腱の損 傷)などの外傷を治療する国家資格です。昔はほねつぎさんと呼ばれていたこともありました。接骨院・整骨院など、保険診療をおこなう施術所の先生がこの資格です。※接骨院・整骨院と、整体院・自称整体師(無資格)を混同している方が多くいらっしゃいますが、柔道整復師=整体ではありません。

 

体という日本の国家資格はありません。カイロプラクティック(カイロ)やオステオパシーなどは馴染みがあると思いますが、いずれも日本の国家資格はありません。どうしても掛かってみたいという方は、柔道整復師が関わる整体院をお勧めいたします。

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医療リンパドレナージセラピストについては医療リンパドレナージのページをご覧ください。

 

 

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